rendez-vous 終了!
2008 / 05 / 20 ( Tue ) ![]() 気球計画プロデュースvol.1「rendez-vous」終了! 気球計画プロデュースvol.1「rendez-vous」が終了しました。 ご来場くださったみなさま、本当にありがとうございました。小さい劇場とはいえ、チケットは予想以上の売れ行き。どの回も、客席いっぱいのお客様をお迎えすることができて、本当によかったです。 そして、今回の公演に携わってくれたみなさま。キャストのななこさん、たかぴろ、京子ちゃん、八っちゃん。美術・舞監の日高さん。音響のとまっち。デザインのみんみん。照明の郷道さん、宮下さん。舞台づくりを手伝ってくれた龍宏、おぎぃ。受付を守ってくれたはこ、小まめ、中條さん。そして、制作全般をとりしきってくれた頼もしい晶子さん。みんな愛してます。本当にありがとう。 ![]() なんか、まだ頭がぼーっとしていて、昨日などは亡霊のように過ごした一日だったのだが、余韻が醒めないうちに今回の公演を振り返ってみたいと思う。 劇団活動を休止してから一年間の充電を経ての、今回の公演。そして、劇団という後ろ盾のない、初めてのプロデュース公演。やっと芝居ができるという興奮もあり、大丈夫かなあという不安もあり、何ができるのかというプレッシャーもあった。でも、ポリシーはシンプルに。やりたいことを、やりたいようにやるのだ。それができるようにするのだ。 ![]() @物語 初プロデュース公演は、少人数の作品にしたいと思っていた。そして、大事件とかファンタジーとか、そういう飛び道具を使わずに。もともと私は本物のドラマは日常の中にこそあると思っている。まさに、事実は小説より奇なり。 今回描きたかったのは、一言で言うならば、「オチのつけ方」。その媒体として取り上げたのが、夢と恋愛だった。いい大人になれば、自分の人生の向かう先にどういう見通しを持つか、選択を迫られる。また、10代のころならいざ知らず、大人がガチで恋愛をすれば、完全なリセットはあり得ない。そういった取り返しのつかないことに対して、どうオチをつけるのか。中には最悪としか言いようがないオチを選んでしまう人もいる。全然オチがつけられなくて、ずるずると期を逃す人もいる。それはどうしてなのか、それしか選択肢はなかったのか。そもそも、なぜ人は夢を見たり、すすんで恋に落ちたりしてしまうのか。理不尽としか言いようがない。 今回の物語はもちろんフィクションだが、4人のありさまはいずれも自分の断片でできている。言いたくて言えなかったこと、思わず言ってしまったこと、自分が選ばなかったこと、勢いで選んでしまったこと。結局どうしようもないこと、意外とどうにかなったこと。書いていて自分が痛いこともたくさんあったけど、まあ、これが私の「オチのつけ方」なのかな。 ![]() @稽古 今回は、4名の役者がほとんどNGもなく毎回全員そろって稽古を始めることができた。私が時間ぎりぎりに稽古場に駆けつけると、もう全員がドアの前で待っていることもあった。まずそのことに感謝。 初めてのプロデュース公演とあって、自分の気持ちを新たにするためにも、今回はキャストに元劇団員を入れず、全員初顔合わせのキャスティングにしようと決めていた。物語の輪郭ができた1月の段階で、出演交渉を開始。幸いにも、4人の役者さんたちにそれぞれ快諾をいただき、テキスト自体は当て書きとなった。 私は、今回ほど稽古で役者を苦しめた公演はなかったと思う。 稽古場で、ほとんど何も決めごとをしなかった。 逆に、役者が何かを決めてこようとすると、それを壊してみたりした。 今回私が見たかったのは、不意に足もとをすくわれるような一瞬の揺らぎであり、物言わぬ空間に張りつめる空気であり、関係性が生む温度のようなものだった。それが見えなければ、どんなに心を込めてテキストをなぞっても、この作品の言いたいことは伝わらないと思っていた。 でもそれは、意識して生み出すことが本当に難しく、稽古をすればするほど逆に失われる類のものであって、芝居でそれを再現しようとするのは博打のようなことなのかもしれなかった。稽古をくり返しながら、そのジレンマにぶち当たったことも数多くあった。でも、焦ることはなかった。次善の案はないのだから、一歩でも実現に近づくように稽古するだけだった。本番までに、そんな空気を一瞬でも多く作り出せればいいと思っていた。 だから、4人がだんだんと変化していくさまを見るのは本当に興味深かった。本番が近づくにつれ、苦悩の末の輝きが見えるとき、私は誰より感動していた。頑固な演出と最後まで一緒に走ってくれた4人に、感謝である。 ![]() @舞台 今回は、今までも気球の舞台を手伝ってくれていた日高秀夫氏に、舞台美術と舞台監督をお願いした。そもそも、キャストのななこさんと引き合わせてくれたのも日高さんであり、ご縁の深いお方。 日高さんとは、脚本の最終稿が上がる前から打ち合わせをさせていただき、何度も話し合いを重ねてきた。完成に至るまでの間に、徐々に改良を加えながら作成した舞台模型は、4バージョンにも及ぶ。 日高さんは、緻密でいて柔軟、まさに職人魂を感じるお仕事ぶりだった。舞台のあちこちから幽霊・有里恵が登場する工夫を編み出してくれたのも日高さんである。まさに舞台表現の可能性を楽しむ遊び心をもった人。「作り上げるプロセスが楽しい」という日高さんの言葉は、稽古が時に暗礁に乗り上げたようなときにも、私の力になってくれた。 ![]() @音響 今回も、音響は今までと変わらず、とまっちがつとめてくれた。 前回の公演でとまっち的に燃え尽きた感もあり、しばらく演劇音響から離れるようなことも耳にしていたので、ダメかなあと思いつつ、でもやっぱりこの作品にはとまっちしかいないと思い、おずおずと連絡してみたところ、予想外の快諾にしばし舞い上がったほど。 とまっちという人は、本当に不思議なのですねえ。 今回はお仕事の都合でなかなか稽古場に顔を出せず、前半のシーンなどは一度も稽古場で見たことがなかったのに、絶妙な音を持ってくるんだ、これが。今回はどっぷりオンナ目線の芝居だったので、やりにくいかなと思ったが、すっと心に沁みる音を選んでくれた。とまっちには、心を読み取る特別な目があるに違いない。 とまっちの音響は、音がうたわないから好き。音ばかりが目立ったり、芝居を方向づけたりしてしまういかにもな音響はうまくない。でもとまっちの音は、シーンの空気にぴったり寄り添って、芝居の底を支えてくれる。優しいんだな。その優しさに甘えて、「今回のサントラがほしい」とダダをこね、本番で使用したマスターCDを強奪してしまった。ありがとう。 ![]() @照明 照明は、ここ数回お世話になっている郷道さんに。ただ、彼女も新社会人となり、本番の日程は難しかったので今回はプランニングのみ。オペレーションは宮下さんにやってもらった。 今回はなにしろアクティングエリアが狭いので、サスを当てるのも難しかったのだが、シンプルかつきれいなあかりを作ってくれた郷道さんに感謝。 そして宮下さんが。20歳だって。若い。若い。。。私は公演中は映像を投影しながらブースにいたのだけれど、とまっちと宮下さんの若いコンビにはさまれて、わりとご機嫌。もちろん若いだけじゃなく、キューの多いきっかけを見事にこなしてくれたり、細かい注文に臨機応変に対応してくれたり、頼もしい照明さんだった。客入れ中、熱心に携帯で逆転裁判をしていたあたりに、世代間ギャップを感じましたがね。。。 そんなこんなで、無事に終了した rendez-vous。今振り返ると、まるでうたかたの夢のように思える。でも、この作品に取り組んだ数ヶ月、稽古を始めて1ヵ月半、幸せだった。本当にガチで、芝居に浸かっていられたから。 ![]() さて、もう現実に帰らなきゃ。 虚構の世界を愛する私は、現実の世界で生きていく。 その境目に、なにかおもしろいものが転がっていやしないかと、いつも目を凝らしながら。 |
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