脱稿
2008 / 03 / 31 ( Mon )
 稽古開始を前に、一昨日、次回公演の脚本が脱稿した。
 自分という人間は、つくづくギリギリが好きなんだなあと思う。今回は別に時間に追われていたわけではなかったのに、筆が(キーが?)進まないときはちっとも進まず、引っ越ししてみたり、苦手な料理にわざわざトライしてみたり、徹底して現実逃避をしていたものだ。それでも、しめきりまでに何とか仕上がるのは、自分の中に特殊なタイマーが仕込まれているとしか思えない。
 でもきっと、なかなか進まないなあと思いながら、だらだらと、ちょっと別のことをしたり、また最初に戻って読み返したりしている時間が、意外と大切なのではないかと思う。物語の世界を自分の体に馴染ませ、咀嚼し、消化物の中から言葉を紡ぎ出すのに、ある程度の時間は必要なのだ。やっつけでツクリモノを書いてもしょうがない。
 今回の4人のキャラたちは、それぞれの寡黙さがあって、なかなか自由に話し出してくれなかった。あるいは、彼らの言葉を聴き取ることに、私自身の中に抵抗があったのかもしれない。時間をかけて、たがいの間にあるものを理解し、関係が打ち解けていくのは、現実の人間関係と同じことでもある。
 作者としては、脱稿するとまずまずホッとするけれども、演出として、創作者としてはここからが始まりだ。キャスト・スタッフのみんなと、意識をていねいにすり合わせて、この世界観を具現化していくのだ。

 締め切りに一日残して脱稿したので、日曜日は近所の公園でお花見。稽古が始まる前の最後のひとときを、桜の下で楽しんだ。

お花見
着物を着たけど、やっぱり本物の桜の美しさにはかなわないな
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あと一週間
2008 / 03 / 25 ( Tue )
 あと一週間で稽古が始まる。

 公演稽古するの、久しぶりだなあ。公演は去年の2月以来だから、もう一年以上たっている。ワークショップなどの基礎稽古はやってきたけれど、公演稽古の緊張感や充実感はまた別物だ。楽しみ。早く稽古がしたい。あ、その前に本仕上げないとね。今、本書きも最終段階。思ったより難産だったけど、そのぶん丈夫ないい子が生まれる。はず;;

 先日、さっそくチラシが完成した。
 今回は、ちょっと雰囲気を変えて正方形の、ちょっと小ぶりなチラシができました。おしゃれです。おとなの雰囲気です。デザイン担当のminminさまさまです。
 次回公演の詳細情報ページもできましたので、ご覧くださいね。
 アドレスはこちら → http://kikyu-keikaku.com/produce/rendez-vous/rendez-vous.top.htm
 今回はですね、物語のジャンルはと聞かれれば、恋愛モノと言えるでしょう。
 ですが、私に甘々な恋愛モノなど書けるわけがないので、恥ずかしいラブシーンなどはありませんから安心してください(笑)。
 恋に落ちる人間の、芯に触れたいのです。恋愛は、決して人生のスパイスなどではなく、大問題です。一生が変わってしまうほどのハプニングです。それなのに、人は喜んで、あるいは無意識に、いずれにしろ自然にしていると恋に落ちる方向に生きているようです。なんでなのかね。
 まあ、その答えを出せるような壮大な作品ではありませんが、この作品に登場する4人の、愚かしくも一生懸命な、ささやかな生きざまに触れて、ひととき恋愛とはなんぞやと考えてもらえれば幸いだと思います。

 そして、先日の舞台の打ち合わせでは、日高氏がさっそく舞台模型を作ってきてくれて、縮小版のパネルやドアを動かしながら、ああでもないこうでもないと舞台美術について話し合いました。最後には、「もう勝利宣言をしたい気分だ」と言って帰られたので、きっと具体的なイメージがわいたのでしょう。限られた空間に、どんな世界を作り出せるのか・・・ワクワクします。
 
rendez-vous 舞台打ち合わせ
日高さんの模型。このデザインはあくまでも一例。
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2008 / 03 / 24 ( Mon )
 先日、とても悲しいことがあった。

 芝居関係の、年若い仲間が亡くなったのだ。まだ22歳。

 突然の訃報に、実感を持てないまま、お通夜の席に向かった。

 会場に飾られた写真も、遺影の顔も、どうも他人のような気がしてやはり実感が持てなかったのだけれど、お通夜も終盤に近づいて、本人のお顔を見せてもらったときに、いきなり涙があふれてしまった。やっぱり、私の知っている彼だったから。

 人が亡くなるというのは、どういうことなんだろう。

 どうしてあの人ともう会えないのだろう。

 命はどこへいってしまうのだろう。

 22歳なんて。何もかもこれからで、まだまだ何にでもなれるのに。

 今はただ冥福を祈るのみである。

 あなたが生きていたことを、私はきっと憶えているからね。 
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春の香り
2008 / 03 / 13 ( Thu )
 今の職場は、都心から外れたところにあるので、都内とは言えわりと自然が豊富だ。
 まあ、夏にはセミの死体が多すぎたり、時には路上でタヌキが交通事故に遭っていたりして、朝から「ひぇぇぇ〜〜〜!!」なこともあるのだが、これからの季節はすばらしい。最寄り駅から職場までの徒歩15分あまり、周辺に咲く花々がとても綺麗なのである。今は梅が満開だし、もう少したてばずらりと並んだ桜の並木が満開になる。その後はぼってりとした八重桜がこれでもかと咲き、そして軽やかなハナミズキへと絶え間なく続く。本当に植物はすごいなあと思う。黙っていても、季節の約束を忘れず、自分の営みをくり返している。朝から花の香りに満ちた空気を吸って、私もすがすがしい気分になるのだ。

紅白梅
写真だと分かりにくいけど、紅白の梅が並んでとてもきれいなところ。

 モンステラ
 新しい部屋は外の光がたくさん入るので、あちこちに植物を置いて育てている。花は、なぜか私が育てるとすぐに枯れてしまうのと(本当にどうしてなんだろう;;)、美しかったものが枯れていくのを見るのはなんだか悲しいので、最近はもっぱら観葉植物だ。
 最近のお気に入りは右の写真のモンステラ。不思議な植物で、最初はかわいいハート型の葉っぱに、育つにつれて自然と穴が開いてきて、びりびりと裂け目ができるのだ。裂けた葉っぱの形が面白いし、本当に健気なほどつややかな緑が目にさわやか。わ〜い、どんどん破けろ〜♪

 身のまわりに生命力が満ちる春。それだけに、心や体のバランスを保つのが難しい季節でもある。自然の生命力に足もとをすくわれないように、自分の両足もしっかりと地面に根付いていなくては。
 何かと追われる毎日だけど、もう少ししたら時間を見つけて、ゆっくりと深呼吸をしに行こう。
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偶然という奇跡
2008 / 03 / 05 ( Wed )
 このところ、5月の公演に向けて、スタッフさんとの打ち合わせなど、飲み続きだ。
 朝起きて、昨日どうやって帰ったのか謎だったり、メールチェックするとわけの分からないメールを打っていたり、コンタクトが入れっぱなしだったり、頭がぐるぐるしながら慌てて仕事に行くといった、そんなライフサイクルが戻ってきた;; ここしばらく、どちらかと言うと品行方正な毎日を送っていたので(当社比)、このグダグダな朝がしんどい。
 ・・・っていうか、そんなに飲まなきゃいいんだよね。
 もう少し大人の飲み方を身に付けよう。と、今さらながら決意を新たにする松田凛です。今度こそ。いや、ほんとに。もう、いいかげんに。


 今日も、下北沢で、今回舞台美術・舞台監督をやっていただく日高氏と打ち合わせを兼ねた飲み。日高氏には今までの舞台でもさんざんお世話になったきたけれど、美術と舞監をお願いするのは今回が初めてである。舞台はもちろん映画にも造詣が深い方で、構想を語り合うのも楽しい。どんな舞台になるか、今から楽しみである。
 途中から日高さんのお知り合いの照明さんも加わり、楽しく飲んでいるうちに、あっという間に日付が変わってしまった。帰りの電車で、日高さんが先に降りた後、近くにいた50代ぐらいのおじさまが話しかけてきた。「ちょっと話が聞こえたんだけど、演劇をやっているの?」 聞くと、その方も今演劇を学んでいるそうで、昨年私が参加したワークショップに参加したことがあるといった共通点も分かり、初対面にもかかわらず話が盛り上がった。ふだんはお仕事をされているそうだが、好きな芝居を見るだけでは飽きたらず、養成所に通って芝居の稽古をしているのだと言う。私はそれをとてもすばらしいと思ったし、あらためて芝居の魅力の不思議さを考えずにはいられなかった。
 年代も損得も関係なしに、芝居は人を惹きつける。お金になるわけでもないのに、限られた時間や時には健康さえ削って、芝居に熱を上げる人がいる。たとえ有名にならなくても、大竹しのぶみたいにうまくならなくても、芝居に注いだ時間を後悔する人って、たぶんいないんじゃないだろうか。他のことではどうしても得られない何かが、芝居にはきっとあるんだよなぁ。私も魅せられた一人なわけだけど。

 芝居をしていると、たくさんの人とつながる。人見知りで無精者の私は、そうでもなければ意外と狭い人間関係で満足するところなんだけど。
 まわりの人に支えられて、私はたくさんの力をもらっている。あらためて、その奇跡に感謝を感じずにはいられない。


 ・・・とまあ、酔って帰っても、このくらいの思考能力が残っているような飲み方をしたい、と。
 話をそこに戻してしめくくろう。。。
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